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<独地方選>極右・反難民政党が躍進ーメルケル首相は方針転換を迫られるか

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難民問題で追い詰められているメルケル首相だが、国民から厳しい審判が下された。

13日、ドイツの3州で州議会選挙が実施され、難民の排斥を訴える民族主義政党、「ドイツのための選択肢(AfD)」が大きく躍進し、初めて議席を獲得した。

一方、メルケル首相率いる与党・キリスト教民主同盟(CDU)は全州で得票を減らした。

 

「CDUにとっては厳しい日になった」

今回の州議会選挙は3州で行われたが、CDUは2州で大きく後退した。バーデン・ビュルテンベルク州では、クレッチュマン州首相率いる緑の党が30.3%を得票、CDUは1952年以来維持してきた州議会第1党の座を奪われた。AfDは15.1%を獲得し、第3党になった。

また、ネオナチが多いと言われている旧東ドイツのザクセン・アンハルト州ではAfDが24%を得票。ラインラント・プファルツ州では難民に友好的な中道左派の社会民主党(SPD)が伸ばしている。

こうした結果に対し、メルケル首相は14日、「昨日はCDUにとっては厳しい日になった」と述べ、敗北を認めた。一方、難民に対する対応の修正を求める圧力に屈しない姿勢を示している。それでも今回の結果は、メルケル首相が辞任に追い込まれる数字でも、難民政策を急転換する数字でもないが、2017年の総選挙に向けて大きな影響を与えることになるだろう。

 

世界中で躍進する極右・極左

AfDのペトリ党首は先月、「緊急時には銃を使ってでも違法な入国を阻止しなければならない」と発言し、波紋を広げた。しかし、結果的には支持を集め、今回の選挙で躍進した。AfDは2013年に結党したばかりの新党で、当初は反グローバル化を掲げ、ユーロからの離脱を訴えてきた。

こうした「グローバル化」による移民・難民流入や自由貿易への不満は世界中で高まっており、フランスでは極右・国民戦線(FN)が躍進し、アメリカではトランプ氏クルーズ氏が躍進している。

また、ハンガリーやポーランドでも極右政党が政権を握っている。

 

こうした中で、メルケル首相は国民に寛容な態度を求めてきたが、国民の不満は高まる一方となっている。EUはトルコと、ギリシャに渡る難民や移民を全員トルコに返す内容で大筋合意したが、17日から開かれる首脳会談で最終合意がなされるか注目される。

 

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