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仏極右・国民戦線はもう終わりなのか?

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1回目の投票で6つの州でトップに立ち、極右・国民戦線(FN)が初めて州レベルで第1党になるかが注目されていた仏州議会選であるが、開票の結果、すべての州で第1党には届かず、”全敗”となった。得票率でも約27%と3位になっている。

一方、サルコジ前大統領率いる保守党の最大野党・共和党を中心とする右派連合が7つの州、オランド大統領の与党、社会党の左派連合は5つの州でトップに立っている。

極右・国民戦線が失速したのは、オランド大統領の与党、社会党の左派連合がライバルである保守党の最大野党・共和党に投票するよう呼び掛けたのが功を奏した形だ。

 

極右・国民戦線はもう終わりなのか?

しかし、極右・国民戦線がもう伸びてこないと断定するのは早計であろう。

今回の投票で、極右・国民戦線の得票数は史上最多の約645万票まで伸び、確実に支持者を増やしている。

http://www.lemonde.fr/elections-regionales-2015/live/2015/12/13/elections-regionales-suivez-tous-les-resultats-en-direct_4830839_4640869.html

 

今回は極右の躍進に危機感を抱いた他党や有権者がトップに立つのを防いだ形だが、国民の不満の受け皿がいないことには変わらない(極右・極左の支持者の特徴)。

早ければ来年6月には英がEU離脱の是非を問う国民投票を行う予定だが、その結果次第では仏でもEU懐疑論が強まりかねない。

一方で、今回の選挙で、オランド大統領の与党、社会党が前回の投票より伸びたのは好材料であろう。11月13日のパリ同時テロ以前は、史上最も人気のない大統領となっていたが、同時テロ以降は支持率を伸ばし、2017年の大統領選で再選される可能性も出てきた。

仏の失業率は10.5%とかつてないほどに高まっているが、これを改善できればオランド大統領の支持率はさらに上がるだろう。しかし、今回の選挙結果を受けて共和党サルコジ党首が極右政党の躍進は「大きな警告」とした上で「フランス国民が最も懸念している課題は、経済問題や失業の問題、治安対策、それに教育問題だ」と述べた通り、経済がさらに悪化するようでは次こそ極右の躍進を止めることは難しいかもしれない。

(photo: france bleu)

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