介護医療 南米

ジカ熱とは何か?日本で感染する可能性は?

250px-OMS
Pocket

世界保健機関(WHO)は28日、「ジカ熱」が急拡大しており、米大陸で今年最大400万人に感染する恐れがあると発表した。

ジカ熱の感染が拡大しているブラジルのルセフ大統領は、カーニバルやオリンピックに向け、ジカ熱を媒介する蚊の駆除に全力を挙げると演説し、米オバマ大統領もルセフ大統領と電話で対応を協議し、有効なワクチンの開発など共同の取り組みを急ぐことで一致した。

今のところ有効なワクチンや治療法は存在しない。

 

ジカ熱とは

ジカ熱はデング熱やチクングニア熱と同様、蚊を媒介して感染するが、ジカ熱は感染しても症状が軽いため気付きにくい場合もある。蚊に刺されてから2〜7日程度の潜伏期間のあと、軽度の発熱や発疹、結膜炎、筋肉痛、関節痛、倦怠感、頭痛などの症状が2〜7日間程度続き、症状は自然に治まる。感染したヒトから他のヒトに直接感染することはないが、移植や輸血によって感染する可能性は否定できない(性感染が1件報告されている)。

一方、妊婦が感染すると胎児に「小頭症」と呼ばれる先天異常を引き起こすことが強く疑われている。死産となる可能性が高く、産まれても早期に死亡する可能性も高い。そのため、南米諸国では妊娠を避けるよう呼び掛けている。またブラジルでは人工中絶は違法だが、人口中絶を認める声が強まっている。

 

アメリカ大陸で感染拡大

ジカ熱感染者が最も多いブラジルでは50万人〜150万人が感染したとみられ、今までは年間平均約160件だったにも関わらず、昨年10月以来約4000人、先天的に頭部が小さく、脳の発達に遅れがみられる小頭症の新生児が誕生している。さらに、神経の難病ギラン・バレー症候群の発症も増えている。

また、昨年以降、中南米から帰国した31人が旅行先で感染したことが明らかになっており、イギリスやドイツでも感染者が発見されている。WHOによると、24カ国・地域で感染者が見つかっている。

こうした現状に対し、米政府は2016年末までに人間での臨床試験を開始するとしているが、ワクチンが一般に広く提供できるようになるには数年かかると見られている。

 

日本で感染する可能性は

ジカウイルスは蚊を媒介に感染するが、熱帯に生息する蚊に多い。2014年以降日本人でも3人感染が発見されているが、いずれも海外で蚊に刺されたためで、フランス領ポリネシアとタイ・サムイ島で感染されている。ただ、日本に存在するヒトスジシマカという蚊も媒介し、日本で感染する可能性が全くないわけではない。この蚊は5月中旬~10月下旬頃までの間、主に日中、野外で活動する。

今年はリオデジャネイロオリンピックが開催され、ブラジルへの渡航者が急増することが予想されるため、世界中で感染者が増えることが懸念されている。また、アメリカ大陸、アフリカ、アジア太平洋の島に行く機会がある場合は注意が必要だ。

 

Pocket